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第70回公演
「難考」-違法捜査と女神の糾罪-
刑罰が科されるべき犯罪行為、すなわち刑事事件が発生したとき、犯人と疑われる者を発見・掌握し、犯罪事実に関する証拠を収集・保全する手続きを一般に捜査と言います。その過程では、当然、相手の意思に反して、権利や利益の制約を伴い強制的に行われることもあり得ます。
しかし、全ての捜査が強制的に行われ、被疑者の人権が侵害されていいのでしょうか。あるいは、真相を追究し犯罪者を裁くためであるのに強制的な捜査を行うことはできないのでしょうか。
日本の刑事訴訟法は、このような強制捜査を行う際には適正な手続きを踏むことを必要としています。また、逮捕・起訴され裁判にまで進行しても、刑事手続きを正しく踏んでいなければ、被告が罪に問われないこともあります。
真相の究明と、被疑者の人権保護という2つの正義のジレンマを抱えている司法は、どうあるべきか。刑法や刑事訴訟法のあり方だけでなく、広く司法、正義についても考えていただけるような劇を、委員全員で創り上げました。
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